ゲシュタルトが崩壊する前に ~キネステーゼと合わせてモルフォロギー~

若手の渋澤から、原稿が届きました。少し長いですが、非常にためになることが書かれてますよ!

皆さんこんにちは。渋澤諒真です。

私は、現在大学生なのですが、講義で運動について学ぶ機会があります。そこで今回は、柔術に生かせるのではないかと思われる運動学について書きたいと思います。

皆さんも感じていると思うんですが、柔術ってかなり難しいスポーツだと思いませんか?自分は、非常に難しいものであると思っています。一回教えてもらったことを次の日の練習で忘れ、また教えてもらい、そして次の日にまた忘れ、、、みたいなことを繰り返してやっと覚えます。

なんで、こんなに物覚えが悪いのだろうと感じながらもめげずに練習をしているのですが、これには、理由があります。

私たちには、今まで生きてきた中で何かしらのスポーツを経験してきたと思います。この経験には、クラブでやっていたとか部活でやっていたとかだけでなく、体育の授業で行ったことも含まれます。その中のスポーツで柔術の動きに生かせるものってありますか?

私は、中高と柔道を経験してきたため柔術の動きに柔術を始める前から多少触れていました。この柔道の動きが柔術に生かすことができることを「キネステーゼアナロゴン」といいます。今までやってきたことのある運動をもとに次の運動に生かせることです。例えば、野球をやっていた人は、ソフトボールに生かせるとか、空手をやってた人はキックボクシングに生かせるとかです。(例外はあります。)

柔術というのは、正直特殊な動きが多いと思うので、このキネステーゼアナロゴンの用意ができていないことが多いと思います。そこで、重要となってくるのが、動きの伝承というものです。簡単に言うと、コツです。先生方は、我々に技を指導してくれます。それこそが動きの伝承です。この技を発生させるには、○○を△△する、そして□□する、といったようにその技のポイント、コツを指導してくれます。PATO STUDIOの先生方の指導は非常にわかりやすく、そのコツが私たちにすんなりとはいってきやすいです。たとえ、一回で理解できなくても、個々で指導していただけることによってその技を習得することができます。

これは、他者のコツを自分のコツへと昇華することによって技ができるようになるということです。そのことにより、その技が自分のものとなり〈運動財〉自分の技になっていくのです。
柔術を教える上で難しいのは、一連の動きを細かく分けて説明をしなくてはならないということです。ほかのスポーツでもいえることではありますが、例えとして、バレーボールのスパイクを挙げます。これは、助走をして、跳んで、打つという一連の流れとして行われます。これらは、一気に行われる運動であるため、助走の時点で止めてしまうと、後の跳ぶ、打つ、という動作をすることができません。これら、一連の流れ、ひとまとまりの運動のことをゲシュタルトといいます。柔術のテクニックでも、ここで止めると次の動きがしにくいことがあります。だからこそ一連の流れで技を覚えることが大切です。

ただ、一連の流れを覚えることは、非常に難しいことです。そこで、大切になってくるのが、先ほど、お話させていただいた、キネステーゼです。キネステーゼアナロゴンとして説明をさせていただきましたが、キネステーゼというものは、運動感覚で、「この動きは、こんな感じかな?」というイメージのようなものです。このキネステーゼとゲシュタルトを足すことによって技がカタチとなりモルフォロギーとなります。モルフォロギーは、運動のカタチです。

結局何が言いたかったかというと、技を覚えたい、身につけたいと思うなら、技を教えてもらうという、受動の考えだけではなく、自ら、動画を見て研究をしたり、個別に先生方や先輩方に教えてもらったりする、能動的な視点が必要となってきます。

クラスで教えてもらったことでモルフォロギーは達成しますが、さらに精度を高めたり、そこから発展させることをしたいと思うなら、そういった視点が大事になってくるのではないかと考えます。

長々と、偉そうにお話をさせていただきましたが、ちなみに私は、他力本願です。いつもいろいろな人が見つけてきたテクニック、動きを教えてもらいそれを吸収しています。誰かが身につけたいと思う技をいいなと思って自分も身につけます。それでも、その技の精度を高めるために、“たまに”テクニック動画を見ます。能動的で偉いですね。偉いですね。

今回、柔術を競技として行っていく人たち向けの話になったと思います。例えば、試合に出ないで、楽しくのんびりとやりたいと思っている人にとっては、こんなんだったら続けられないよ、と感じる人もいたかもしれません。しかしながら、そういった方々は、まず自らの意思で、柔術をはじめ、クラスに参加していること自体が能動的なものになっています。人それぞれ、目的が違いますので、そのように思っていただけたら嬉しく思います。

だらだらと、読みにくい文章を読んでいただきありがとうございました。日本語がおかしいところやあほか!って思うところもあるかと思います。大目に見てください笑。そのうえで、添削や、ご意見いただける方いらっしゃいましたら、原稿用紙に手書きで送り付けていただけると幸いです。嘘です。どんな媒体でも受け付けますので、よろしくお願いいたします。

以上、Ryoma Shibusawa でした。

謎のワードがたくさん出てきて頭が混乱しましたが、勇気を出して全部読んだらとてもよさげなことが書かれている気がしました。
さすが大学生、ちゃんと勉強しているのですね。こんな文章を書けるなんて意外でした。
これからも色々教わろうと思います!

青帯の渋澤は、野村に連れられて毎日公園で自主トレをしています。毎日が筋肉痛でシューズが血まみれのようです。それでも続けているのはただの意地です。そういうのも、大事だと思います。私は心も身体も持たないのでたまにしか参加できませんが、がんばれ! (西林)

 

【重要】休館を5/31(日)まで延長します。

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